タイ人

タイ人に【絶対に言ってはいけない一言】とは

あなたは【タイ人に絶対に言ってはいけない一言】をご存知だろうか。

「のろま」や「アホ」といったたぐいの言葉ではない。日本では「えっ、それのどこが言ってはいけない一言なの?」と思うような言葉なのだ。

結論から言うと、それはズバリ「私今朝シャワー浴びてないんだ」。

シャワー…?と思ったそこのあなた。疑問に思うのも無理はない。

シャワーが何よりも大切なタイ人

タイ人は、朝起きたらまずシャワーを浴びる。どんなズボラ人間であろうが、汚部屋住人であろうが、タイでは老若男女、朝は百発百中シャワーを浴びる。

赤ちゃんがいる場合、桶かなんかに赤ちゃんを入れて水をぶっかける。

「まず赤ちゃんに最適な温度を湯温計で確認して…」なんぞ七面倒くさいことはしない、眠気眼の赤子に水をぶっかける。赤ちゃんも慣れているので泣きもせず、ご機嫌にパタパタしている。

なぜタイではここまでシャワーを浴びることが重要かというと、まず単純に年がら年中暑い。タイ人は汗で体が少しでもベタつくと、早くシャワーを浴びて着替えたい!と思うらしく、

1日に4回以上シャワーを浴びる人もけっこういる。2時間ほど着た服でも、汗をかいたなと感じたらすぐに着替える。だからタイではどこの洗濯屋もコインランドリーもそれなりに忙しいのかもしれない。

とにかくタイ人は日本人の何倍も清潔なのだ。「あれっこの人汗くさい…?」なんてタイ人には、ほとんど会ったことがないし、むしろみんないい匂い。私より、その辺のおっさんの方が確実に爽やかな匂いがしている。

寝ている時間=長時間シャワーが浴びられない状況

タイ人にとって、「朝」シャワーを浴びないことは、とにかく理解できないことらしい。ゆうべエアコンつけてたし、汗そんなかいていないはずだし…なんて通用しない。

朝シャワーを浴びないイコール不潔認定されて、イメージダウンに繋がりかねないので、とりあえずは浴びていなくても「浴びた」とホラを吹いておこう。

ちなみに私は毎朝必ずシャワーを浴びる。浴びないと一日が始まらないような気がするし、なんといっても目がさめてシャキッとして、やる気スイッチがオンになる。

デング熱になった時も、病院にいく前にシャワーだけは浴びておかないといけない気がして、這うようにお風呂場へ行き、意識が朦朧とする中シャワーを浴びた。しかし体力が落ちた体にはバスタオルが重すぎて持つことができず、その辺に転がってたキッチンペーパーで体を拭いたのは、今となっては懐かしい思い出。

生徒の欠席理由はシャワー!?

私はタイの中高一貫校で働いているのだが、「断水でシャワーが浴びられないから」という理由で欠席する生徒もたまにいる。

中には、今日数学のテストがあるから休みたい、そうだ断水ってことにしちゃおう、みたいな生徒もいると思うが、この理由を言って呆れる先生などいない。「シャワーが浴びられないならしょうがないね」で片付けて終わり。なんともゆるい。

このゆるさが好きなのだが、欠席が多く、成績に響きだすとアタフタして、「先生、赤点だけは勘弁してください!なんでもしますから!」と点数乞いに来る子もけっこういる(汗)

盗みに入ったうちでシャワーを浴びる泥棒

そういえば昔、友達が留守中に、うちに泥棒が入って、パソコンや時計が盗まれたことがあった。友達が警察の到着を待っている間、お風呂場へ行くと、なんと、泥棒が勝手にシャワーを浴びた形跡があったらしい。

もし自分が泥棒なら、一刻も早く現場から立ち去りたいと思うはずだが、どうやらタイの泥棒は違うらしい。シャワーを浴びてサッパリしてから盗品を持って逃げたのか、はたまた、まずはサッパリしてから部屋を物色したのか…。

どっちにしても、かなり印象的な泥棒だったので、この話はよく覚えている。

 

「今朝シャワーを浴びていない」と伝えた結果

ある日、私は盛大に朝寝坊をしてしまったので、起きた瞬間バイクに飛び乗り職場へと向かった。(ちょっと誇張しすぎてしまったが、ちゃんと着替えて歯磨きはした)

なんとか就業時間に間に合い、同僚のタイ人に「いやー危なかった、遅刻するところだった。シャワー浴びる時間なかったよ」と言ったところ、「じゃあなんでここにいるの!?」とびっくりしていた。

どうやら、シャワーを浴びないで外出するという概念がないらしい。

髪も前日の夜に洗ったし、今朝ちゃんと顔を洗って歯磨きもしたし清潔だよアピールしても時すでに遅し、シャワーなし化粧なしの化け物が来たみたいなかんじになってしまった。

仕上げはパウダーを振り散らかせ!

タイ人のシャワーに対する情熱をご理解いただけたと思うが、これには続きがある。

シャワーを浴びてハイ終わり!ではなく、浴びた後に、子どもも大人も、全身にベビーパウダーをふるいまくるまでが一連の流れ。

タイのスーパーに行くと、ベビーパウダーコーナーはいつも幅を利かせている。

それはそれは色々なブランドからベビーパウダーが発売されており、メンソールが入ったもの、お花や甘い香りのするもの、お肌をきれいに見せてくれるもの…など、どれを買おうか迷ってしまう。

サイズもお値段もまちまちで、コンビニにいけば手のひらサイズのかわいいベビーパウダーが70円ほどで買えてしまう。

タイ人の「ソウルフード」ならぬ「ソウルパウダー」がこちら

タイ人なら全員が全員必ず使ったことがあると言っても過言ではないのが、この「スネークブランド」の「プリックリーヒート」。

スネークブランドは100年以上の歴史があり、このパウダーはタイ人のおじいちゃんおばあちゃんも子どもの頃から使っている超有名ブランド。

四角い缶に丸い蓋はどこかレトロでかわいく、矢がぶっ刺さったヘビや、缶に描かれている繊細なお花がこれまたキュート。

このパウダーをシャワー後に体にふりかけ塗りたくると、全身がスーッとして、サッパリ感が持続する。汗をかいてもサラサラなお肌が保てるので、私もいつも常備している。

ここ最近はラベンダーやブルーマリンなど、香りの種類も増え、持ち運び便利なサイズ(タイ人は外出先でもベビーパウダーを使います)を販売したりと、若者ウケも狙っているのがよくわかる。

タイ人の中には、このパウダーを均一に伸ばすようなことはせず、首元が真っ白のまま、なんて人もよく見かける。

子どもにいたっては、親が子にこれでもかとパウダーをふり散らかすので、顔も体も真っ白。顔が真っ白なまま幼稚園に行く。去年、このパウダーのTシャツやかばんなどのグッズも発売されており、タイ人にまだまだ人気なのがよくわかる。

タイ人が、気持ちよく毎日を過ごすのに欠かせない「シャワー」。

ぜひ、タイ人におすすめのベビーパウダーを聞いてみてほしい。みんなそれぞれが推しているこだわりのベビーパウダーを私たち日本人に嬉しそうに教えてくれるはず。